2026年4月2日

公正証書遺言の費用と作り方|自筆との違いも解説|手続きを徹底ガイド|基礎から応用まで徹底解説

「公正証書遺言って、費用が高そうで難しそう」

そんなイメージを持っていませんか?

実際、手続きの流れや費用の目安を知らないまま後回しにしてしまう方はとても多いです。

しかし、一度仕組みを理解してしまえば、思ったよりずっと取り組みやすいものになります。

この記事では、公正証書遺言の基本から費用の内訳、作り方の手順まで、順を追って説明します。

公正証書遺言とはどんな遺言書なのか

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遺言書にはいくつか種類があって、「公正証書遺言」はそのうちのひとつです。

名前だけ聞くと難しそうに感じますが、内容を知ると「こういう仕組みなんだ!」と納得できるようになります。

自筆証書遺言との違いを知っておこう

遺言書の中でもっとも身近なのが、自分で全文を手書きする「自筆証書遺言」です。

紙とペンがあればすぐに書けるので手軽な反面、書き方のルールが細かく、一箇所でも間違えると無効になってしまうことがあります。

また、亡くなったあとに家庭裁判所で「検認」という確認手続きが必要になるケースがほとんどで、遺族に手間をかけてしまう点も気になるところです。

一方、公正証書遺言は、公証役場という国の機関で、公証人という専門の人が一緒に作ってくれる遺言書です。

作成後は公証役場に原本が保管されるため、紛失や改ざんの心配がなく、検認手続きも不要です。

遺族の負担をできるだけ減らしたいと考えるなら、公正証書遺言のほうが安心感があると言えるでしょう。

公正証書遺言が選ばれる理由

日本公証人連合会の資料によると、公正証書遺言の作成件数は2023年に約11万8,000件を超えています。

選ばれる理由のひとつは、「法的な効力が安定している」ことです。

公証人がルールに沿って作成するため、内容の不備で無効になるリスクがほとんどありません

もうひとつは、「原本が公証役場に保管される」という安心感です。

自宅で保管する場合、火災や紛失のリスクがありますが、公正証書遺言ならその心配がいりません。

遺言書を「確実に残したい」「家族に余計な手間をかけたくない」と思う方に、特に向いている方法だと思います。

公正証書遺言を作るときにかかる費用の内訳

費用の見通しが立たないと、なかなか動き出せないですよね。

ここでは、実際にどんな費用がかかるのかをご紹介します。

公証役場に支払う手数料はいくらくらい?

公証役場に支払う手数料は、遺言書に書く財産の総額によって変わります。

具体的には、以下の料金が目安となります。

  • 財産が100万円以下:5,000円
  • 100万円超〜200万円以下:7,000円
  • 200万円超〜500万円以下:11,000円
  • 500万円超〜1,000万円以下:17,000円
  • 1,000万円超〜3,000万円以下:23,000円

なお、財産の総額が1億円以下の場合は、上記の手数料に加えて1万3,000円の「遺言加算」が別途かかります。

財産が複数の相手に分かれる場合は、それぞれの受け取り分ごとに手数料が計算されるため、合計額は上記より高くなることもあります

また、手数料とは別に、遺言書の「正本」と「謄本(とうほん)」という写しを受け取るための費用がかかります。

電子データで発行する場合は各1通あたり2,500円、書面で発行する場合は用紙1枚につき300円(正本・謄本それぞれにかかります)です。

全体でみると、シンプルな内容であれば2万〜3万円台に収まることが多いです。

証人や専門家への依頼費用も忘れずに

公正証書遺言を作るときは、証人が2人必要です。

友人や知人に頼む場合は費用がかかりませんが、適切な人が身近にいないときは、弁護士や司法書士などの専門家に証人を依頼することができます

その場合、1人あたり1万円前後が目安です。

また、遺言書の内容を考える段階から専門家(弁護士・司法書士・行政書士など)にサポートを依頼する場合は、別途5万〜10万円程度の費用がかかることが多いです。

「何を書けばいいかわからない」「財産の分け方を整理したい」という方には、専門家への相談が心強い選択肢になります。

費用を抑えるためのポイント

費用を少しでも抑えたいなら、遺言書の内容をできるだけ自分で整理してから公証役場に相談するのがおすすめです。

専門家に依頼する時間が短くなる分、サポート費用が下がりやすくなります。

また、証人は知人や友人に頼むことができます。

推定相続人・受遺者やその配偶者・直系血族は、証人になれないため注意が必要です。

公証役場への相談は無料でできるので、まず一度問い合わせてみるのが一番の近道かもしれないですね。

公正証書遺言の作り方を手順ごとに確認しよう

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「手続きが複雑そう」と感じる方も多いですが、順を追って見ていくと、やることはそれほど多くありません。

一緒に流れを確認していきましょう。

準備するものと事前に決めておくこと

まず、遺言書に書く内容を自分の中で整理しておくことが大切です。

「誰に」「何を」「どのくらい」渡したいかをメモしておくと、公証役場での相談がスムーズになります。

用意する書類は、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)、財産に関する書類(不動産の登記事項証明書、預金通帳のコピーなど)、相続人の戸籍謄本などが基本です。

証人も事前に2人決めておく必要があります。

「何を準備すればいいかわからない」という場合は、公証役場に電話で確認すると、必要なものを丁寧に教えてもらえますよ。

公証役場での手続きの流れ

事前に公証役場に連絡して、相談の予約を取るところから始まります。

最初の相談では、遺言書の内容や財産の状況を伝え、公証人と一緒に文章を作っていきます。

内容が固まったら、改めて公証役場に出向き、公証人・証人2人の前で遺言書に署名・押印して完成です。

この最終手続きは、だいたい30分〜1時間程度で終わることが多いです。

作成した遺言書の原本は公証役場に保管され、自分は「正本」を受け取ります。

完成後に気をつけておきたいこと

遺言書が完成したら、家族や信頼できる人に「公正証書遺言を作った」という事実を伝えておくことをおすすめします。

遺言書の存在を誰も知らないまま亡くなってしまうと、せっかく作った遺言書が活用されない可能性があります。

また、財産の状況や家族関係は時間とともに変わることがあります。

内容を見直したいと思ったときは、新しい公正証書遺言を作ることで、古い内容を変更することができます。

一度作って終わりではなく、定期的に内容を確認する習慣をつけておくと安心ですね。

公正証書遺言についてよくある質問

手続きを調べていると、「これってどうすればいいの?」という疑問が出てくることがありますよね。

よくある質問をまとめましたので、確認してみてください。

証人は誰に頼めばいいですか?

証人になれない人は、未成年者・推定相続人・受遺者(財産を受け取る人)・これらの配偶者や直系血族(親・子・孫など)・公証人の配偶者や四親等内の親族等と決められています。

それ以外の人、つまり財産の受け渡しに直接関わらない人であれば、友人や知人に頼むことができます

「身近に頼める人がいない」という場合は、弁護士や司法書士などの専門家に証人を依頼することも可能です。

その際の費用は1人あたり1万円前後が目安なので、2人で2万円程度を見込んでおくといいでしょう。

遺言の内容を後から変えることはできますか?

変えることができます。

新しい公正証書遺言を作成することで、古い遺言書の内容を変更・取り消すことが可能です。

日付が新しいほうが優先されるため、「やっぱり内容を変えたい」と思ったときは、新たに公証役場で作り直せば大丈夫です。

また、遺言書の一部だけを取り消したい場合は、「撤回の公正証書遺言」という形で特定の部分だけを無効にすることもできます。

人生の変化に合わせて柔軟に見直せるのは、遺言書の大切なポイントのひとつです。

公証役場に行けない場合はどうすればいいですか?

体の具合が悪くて外出が難しい場合でも、対応できる方法があります。

公証人に自宅や病院・介護施設などに出張してもらう「出張公証」という制度があり、その場で遺言書を作成することが可能です。

出張の場合は通常の手数料に加えて、手数料の50%分が加算されることがあるほか、日当(4時間以内なら1万円、それを超える場合は1日2万円)と交通費がかかります。

「もう少し元気なうちに作っておけばよかった」と後悔する前に、早めに動き出せると一番安心ですよ。

遺言書だけでは伝えきれないこと|エンディングノートという選択肢

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公正証書遺言で決められるのは、あくまで「財産の分け方」に関することです。

家族への感謝の気持ち、葬儀やお墓の希望、銀行口座やスマホのパスワードなど、法律の枠には収まらない「自分の思い」や「生活まわりの情報」は、遺言書には書けません。

そうした内容を書き残しておく手段として注目されているのが、エンディングノートです。

法的な効力はありませんが、だからこそ形式にしばられず、自分の言葉で自由に残せるのが大きな魅力です。

遺言書とエンディングノートは役割が違うからこそ、セットで準備しておくと安心感がぐっと高まります。

モシモのエンディングノートは、資産情報やデジタルサービスの一覧、家族へのメッセージまで、自分のペースで少しずつ書き足していけます。

入力した情報がインターネット上に送られることはなく、スマホやパソコンの中だけでデータが完結するので、「ネットに情報を預けるのはちょっと不安」という方にもおすすめです。

公正証書遺言とエンディングノートで、これからに備えよう

公正証書遺言は、財産の行き先を法的にしっかり決めておくための大切な手段です。

費用は財産の規模によって変わりますが、シンプルな内容なら2万〜3万円台が目安です。

手続きも、準備→相談→署名という流れで、一つひとつ進めていけば難しくありません。

そして、遺言書ではカバーしきれない思いや情報を残すなら、エンディングノートの活用がおすすめです。

モシモのエンディングノートなら、誰でも簡単に、無料で始められます。

データの書き出し機能があるので、紙のバックアップを取ることもできます。

遺言書を作ったこのタイミングに、エンディングノートも一緒に始めてみませんか?

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